新型コロナワクチン接種がようやく始まりそう
いよいよ、というかようやく、私たち一般医療従事者もコロナワクチン接種が始まりそうです。
当初の予定では3月上旬だったと思います。
どんどん遅れてスケジュール的に約1ヶ月遅れでの接種となりそうです。
大阪などの都市部では第4波が始まっている中で、本当にようやくです。
アメリカではすでに一般市民への接種も始まっていて、
一時期猛威を振るっていた新型コロナウイルス感染症の感染者数も死亡者数も激減しています。
初感染と考えられている中国に近い日本の方が、ワクチン接種の対応で遅れているというのは、とても残念ですね。
第3波までの感染拡大は、ある程度やむを得ない部分があると思います。
しかし、今回の第4波は日本の対応の遅れや感染予防対策の失敗が招いたものではないでしょうか?
県をまたいでの外出の制限とか飲食店の夜間営業の制限とか、
回を増すごとに危機意識が薄れ効果も薄れてきている中で、
繰り返すことにどれほどの意味があるのか疑問です。
ワクチン接種が遅れているのは、薬害とか副作用に対して敏感な国民性もあるとは思いますが、
世界的に見て、これほどワクチン接種が遅れたのは日本の政治や外交力が上手く機能していないのかもしれませんね。
特に、スピードを要求される案件での対応の遅さが目立ちます。
政治のシステム自体が、現代社会のスピードについていけてない印象を受けます。
さて、今回のコロナワクチンについて、いろいろ噂はありますが、私も含めて当院スタッフは全員接種を希望しています。
ワクチン接種のメリットの方がデメリットよりも大きいと判断したからです。
コロナワクチン接種を受けて、アナフィラキシーショックを含め疼痛や倦怠感など副反応の報告があります。
いずれも既存のワクチン接種の副反応よりひどいものではないと思っています。
ワクチン接種後の副反応は、2回目のほうが強烈らしいですね。発熱(38度超え)や倦怠感と言った症状を耳にします。心配な方は接種の次の日は休みをとっておくといいかもしれません。
それでも、副反応は病院に行かなくても自然と治っていきます。強めの副反応が出るらしいですが、新型コロナに感染して重症化した場合のリスクや後遺症を考えたら、予防接種を受けない選択肢はないと思います。
新しい技術 mRNAワクチン
新しいワクチンは、急いで作り始めたと思ったら、信じられない速度で完成して驚きませんでしたか?
そのため、安全性が不安だと言う人がいるかもしれません。
今回のコロナワクチンはこれまでのワクチンとは製造方法が違うので、素早く作ることができても不思議ではありません。
mRNAワクチンと呼ばれ、これまでとは違う新しい技術で作ったワクチンです。
この技術自体は、他の医療分野への応用も含めて長期間研究、実験が重ねられていたものです。
長年かけて蓄積された技術を、今回スピード勝負のワクチン製造に応用したので素早くワクチンが作ることができました。
インフルエンザワクチンのようなワクチンは不活化ワクチンと呼ばれます。
インフルエンザウイルスを鶏卵の中で増殖させてから取り出し、必要なDNAを分解固定して不活化して作ります。
ワクチンを作るために大量のウイルスを増殖させる必要があるため製造に時間がかかります。
一方、mRNAワクチンはウイルスを増殖させる必要がありません。ウイルス抗原の元になる設計図(mRNA)を筋肉に注射して、ウイルスのパーツ(抗原)をヒトの筋肉細胞に作ってもらいます。作られた抗原を元に体内で抗体が作られることになります。ウイルス増殖にかかる時間が必要ないため、短期間で大量に作ることができます。
短期間で製造できますが、mRNAは分解されやすく保管が困難という欠点があります。
ともかく、日本もワクチンで感染拡大を抑えている諸外国同様に、
少しでも早くワクチン接種を完了させて感染者数の増加に歯止めをかけたいですね。
これ以上、特定の業種の方々に負担がかからないよう、
新型コロナウイルス感染症の対応をしている医療従事者の負担が増えないよう、
感染症に苦しんで亡くなる方が増えないように・・・
本気でオリンピック開催を望むのであれば、
後手後手の対策を講じるよりもワクチンの確保と接種体制の確保が最優先事項だったはずです。
4月22日(木)追記 ー接種後の感想ー
本日、無事に1回目の接種を受けてきました。
接種時の痛みはほとんどありません。ふつうの予防接種よりも痛くないかもしれません。
接種する部位は、インフルエンザの予防接種よりも肩に近い部位に感じました。
接種後、特に不快症状もなく通常通りです。
5時間~6時間後:接種部位に痛みが出てきました。動かさなければ痛くないですが、腕をあげようとすると少し痛いようです。
4月23日(金)
接種後24時間経過すると、ほとんど痛みなどは感じなくなりました。
接種部位を押さえると痛みがある程度です。
4月24日(土)
接種部位を押さえると多少痛みが残りますが、その他の症状はまったくありません。
2回目の接種は5月13日を予定しています。
5月13日(木)・・・2回目の摂取は、1回目よりも副反応が出てつらいです。
15:00 2回目の接種を受けました。
18:00 全身倦怠感と眠気があり、少し仮眠をとりました。予防的にカロナールを服用しました。
0:00 就寝 倦怠感あり
5月14日(金)
7:00 起床 接種部位が痛い。全身だるい。特に発熱なし。(カロナール)
12:00 軽く発熱(37度台)と倦怠感。
僕の場合は、幸いひどい副反応が出ることもなく終わりました。
個人差がありますが、39度以上の発熱することもあります。
その場合は、関節痛と悪寒、ひどい倦怠感があり、とても仕事はできないでしょう。
2回目の接種後、48時間は強い副反応が出ることがあります。
心配な方は事前に休暇を取得しておくと良いでしょう。